複雑系の生物学(1);複雑適応系(1)

〜『複雑系入門』(NTT出版)Chapter 8;複雑適応系〜からの抜粋

・複雑適応系は生物の情報処理の仕組みに着目して、生物をモデル化したものである。
・マレー・ゲルマンの定義では複雑適応系は、入ってきた情報から規則性を抽出し、それをスキーマと呼ばれる内部モデルへと圧縮して、そのスキーマをもとに行動するようなシステムのことである。
「入力情報→規則性を抽出し、スキーマを内部に形成→スキーマに基づいた行動」
・例えば、生物は長い歴史を通じて自然淘汰を繰り返しているが、その進化の過程で、環境に適したものになっていくために、過去の環境の情報を蓄積しているといえる。この場合、その情報を蓄積している遺伝子の集合がスキーマということになる。
・…脳の観点から見ると、記憶はニューロンどうしのつながりの強さとして保存されていることになる。この場合、その結合の強さの組み合わせがスキーマである。
・スキーマのとる状態は膨大な可能性があり、それらが行動の結果のフィードバックによって、淘汰されたり修正されたりする。このスキーマの改善が適応にほかならない。
by ykenko1 | 2005-03-07 22:03 | 生物学 | Comments(2)
Commented by 地球環境直球勝負 at 2017-07-22 21:22 x
島根大学の客員教授である久保田邦親博士らが境界潤滑の原理をついに解明。名称は炭素結晶の競合モデル/CCSCモデル「通称、ナノダイヤモンド理論」は開発合金Xの高面圧摺動特性を説明できるだけでなく、その他の境界潤滑現象にかかわる広い説明が可能な本質的理論で、更なる機械の高性能化に展望が開かれたとする識者もある。幅広い分野に応用でき今後48Vハイブリッドエンジンのコンパクト化(ピストンピンなど)の開発指針となってゆくことも期待されている。
Commented by ykenko1 at 2017-07-27 23:09
コメントありがとうございます。久保田先生のご研究、素晴らしいですね!同じ日本人として誇らしく思います。そのような理論は物理学の還元主義的な考え方からは演繹的に導かれず、物質の集団的性質として創発されるものですね。「全体は部分の和以上のものである」と言う訳です。物質の集団的性質の創発についてはノーベル物理学賞を受賞したロバート・ラフリンの『物理学の未来』が面白かったです。


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