パターンと情報

これまでパターン特異的反応性(PSR)について書いてきたが、パターンと情報の関係について考えてみたい。

情報の概念は通常、人間および人間社会において用いられる。そしてミツバチ同士のコミュニケーションについて議論することがあるように、生物の世界においても情報の概念を適用することは可能であろう。しかし、情報の概念を物質世界にも適用可能かどうかは議論の分かれるところだが、最近は情報論的宇宙論も珍しくはない。

私の考えでは、情報はこの宇宙におけるPSRの一種である。人間や生物はパターンを通して周囲の世界を認識し、コミュニケートし、行動を変容させる。情報とはパターンを介して何事かが伝達される事態を表現している。そして伝達される何事かを、その情報の意味と言う。人間/生物は受け取ったパターンを自ら自体に生まれつき備わっている情報認識のシステムや経験を通して学習した内容と照らし合わせて、理解し、処理(解釈)し、蓄積し、時に行動を変容させる。情報は様々なあり方を呈するこの世界の一部分を切り取り、存在可能性の座標系の中での一点を指し示す矢印のようなものだ。つまりある種の特異性を表現している。

人間/生物は自らの内に内部世界を持ち、外部世界についての地図を持っている。そして受け取ったパターンを地図と照らし合わせて、その意味を探り、場合によっては行動を選択する。

PSRは「物質ー生物ー人間ーコンピューター」をつなぐ概念である。一方、情報の概念を物質世界に適応する場合は、物質からなるシステムがパターンを認識すると考えることになる。それが妥当であるかどうか?考え方としてはいろいろあるだろうが、最終的にはその考え方なりモデルが、どの程度実用性を持つかで選択すべきであろう。
by ykenko1 | 2014-03-16 17:23 | 情報論 | Comments(0)


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