考えてみれば言葉もゆらいでいる。その言葉の辞書的な定義として意味するものと、その言葉が発せられた文脈の中で意味するところのものは、その文脈ごとに微妙に異なってくる。またその時代時代でその言葉の持つ意味が少しづつ変化する。
だから言葉は生き物だ、という言われ方をするのだろう。
by ykenko1
| 2005-06-01 08:41
| その他
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Comments(4)
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homeandhome at 2005-06-01 21:39
言葉の変化は面白いですね。古語の「うつくし」=現在の「かわいらしい」とニュアンスがかなり変わっていますし。高校時代はそれで苦労しましたが(笑)。
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ykenko1 at 2005-06-01 22:10
私も古文は苦手でしたね。文章を味わうだけならいいんですが。
言葉の変化ということに関して言えば、以前こんな話を聞きました。原子力発電で使った放射性物質を地中に埋めて処分するという方法があって、ただ放射性物質が危険性がなくなるまで50万年ぐらい、かかるそうです。それでこれは放射性物質で危険ですよ、というメッセージを伝える為にどうしようか、ということで言語学者達を動員して研究しているとか。何故かというと50万年後に人間が生きているとしてもその言語がとうてい今とは似ても似つかないようなものになっているだろうと予想されるため、メッセージの伝達がとても難しいのだそうです。 気が遠くなるような話ですが、そこまで行くと言葉は永遠の命をもった化け物みたいな感じです。
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kinjo
at 2005-06-20 01:18
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この意味のゆらぎというか、その一方での言語のもつ同一性というのは面白いですね。野矢茂樹さんの「同一性、変化、時間」という本がこの手の話しで一番面白かったです。茂木さんなどとの討論も一瞬登場します。
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ykenko1 at 2005-06-20 12:55
kinjoさん、コメントありがとうこざいます。野矢さんの本のレビューをアマゾンで読んでみましたが、面白そうな本ですね。機会があれば読んでみたいと思います。
野矢さんの本の中では時間の問題が論じられているようですが、言語と時間という事に関して興味深い話を聞いたことがあります。ある女性が様々な事情があって幼児期に言語を獲得できずに成長しました。その後、遅れて言語を獲得することができたそうですが、その女性が言語を獲得する以前のことを振り返って「あの頃は自分にとって時間は存在しなかった。その一瞬、一瞬が存在するだけだった。」と語っていたそうです。このことから考えると人間は言語によって始めて時間を把握することができると考えられるのではないか。時間と言語の関係も奥深いものがありそうですね。
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