最近、出たばかりの茂木健一郎氏の『「脳」整理法』(ちくま新書)を読んでいるのだけれど、いろいろ思索のためのヒントにあふれていて、いい感じである。例えば「偶有性(contingency)」と言う事を言っていて、それは偶然と必然の中間領域の現象を指している。「カオスの縁」と似ているのだが、確かにそういう現象はあるな、と思った。
この本の中で物理的時間と主観的時間を対比させて、特に「今」という瞬間の重要性は物理的世界観の中では出てこなくて、一方主観的な意識の観点からすると明らかであることを指摘している。これを読んでいて思い出したのが、『物語の哲学』野家啓一(岩波現代文庫)の中の「時間は流れない、それは積み重なる」という言葉だ。このような観点は今後、認知神経科学を押し進めて行く上でも重要なものとなるのではないか?
by ykenko1
| 2005-09-08 23:00
| 科学と人間
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