がんばれ!日本人研究者(2);上田睆亮(よしすけ)

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  上田氏(京都大学電気工学科教授)はすでに世界のウエダ先生ですから、私のようなものががんばれ!などとエールを送るような立場ではないのですが、日本人の偉大な研究者ということで紹介させていただきます。それでこれもすでに一度書きましたが、世界で一番最初にカオス現象を発見したのが上田氏です。一般的には気象学者のローレンツが有名になっていますが、上田氏が1961年、ローレンツが1963年に発表しています。
  上田氏はすでに博士課程の1年のときにカオス現象に着目し、平日には他の研究を進めながら、アフターファイブや土日を使ってコンピュータでのシュミレーション実験を行っていました。日本では海外での研究結果に基づいてそれを発展させる形での研究を行うスタイルが多い中で、上田氏はまったく独自の観点で独創的な研究を押し進め、そのためなかなか周囲から理解されずに大変苦労されたようです。そしてその研究はむしろ海外の研究者によって注目されました。例えば最初に「カオス」という言葉を使ってカオスブームに火を付けた李天岩(リ・ティェンイェン)やジェームズ・ヨークも上田氏に早くから注目しました。
  上田氏の若い研究者への言葉;「若い人に私が言いたいのは、あまり他人の言うことを気にしては駄目だよ!自分の好きなことを一生懸命やりなさい!」「とにかく自分で汗を流しなさい。研究は頭だけでは出来ないのです。」
(図はニューヨークのブルックヘブン国立研究所に永久保存されている上田氏のカオスのオリジナルデータ。1961年11月27日の日付になっている。)

参考書;『複雑系を越えて』
by ykenko1 | 2004-06-13 15:42 | 日本人研究者 | Comments(7)
Commented by homeandhome at 2004-06-13 21:57
こういう最先端の部門で、日本人の上田氏の研究が注目されているのはなんとなく誇らしい気分になりますね。
Commented by ykenko1 at 2004-06-13 22:51
そうなんですよ。日本人は独創性がない、なんてよく言われますが、こういう立派な方もいると思うと勇気が出ます。私は複雑系の考え方は実は日本人に合っていて、日本からいろいろ独創的な研究が出るのではないかと期待しています。
Commented by homeandhome at 2004-06-16 21:58
日本の目指すべき方向は「知的立国」ではないかと私は考えています。そういう意味で、世界の人が集まってくるような研究をしてほしいですね。
Commented by ykenko1 at 2004-06-16 22:01
その通り!
Commented by 通りすがりの者 at 2004-06-19 01:50 x
上田先生は公立はこだて未来大学に移られましたね.
Commented by ykenko1 at 2004-06-19 17:57
通りすがりの者さん、情報ありがとうございます。そうでしたか、知りませんでした。
Commented by torafuzuku at 2004-07-01 06:55
ykenko1さん、はじめまして、torafuzukuと申します。
複雑系には興味があるので、前から読ませてもらってました。
私のblogは複雑系には関係がないのですが、たまたま面白い絵が撮れたのでアップしました。見てみてください。


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