執念が道を切り拓く

外来でフォローしていた認知症の患者さんがいた。これ以上、治療的には難しい状態であったので何ヶ月か何もせず経過観察の状態であった。ところが数ヶ月して息子さんが外来にやってきて「もう本当にこれ以上、どうにもならないのでしょうか?」とお話して来られた。「うーん、そうですねー。」と唸りつつ、「それでは別のお薬を出してみましょう。」ということにした。そうしたところ、その薬によって劇的に症状が改善したという。自分で薬を出しておいて驚いた。息子さんの執念が患者さんの生きる道を切り拓いた。愛の執念、恐るべし。
by ykenko1 | 2007-03-08 19:21 | 認知症関連 | Comments(0)


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