カテゴリ:心理学・精神医学( 27 )

精神疾患と身体疾患

 現在、精神科研修で妄想性障害(統合失調症含む)・気分障害・不安障害などの患者さん方を診させて頂いている。

 感じる事は身体疾患の診断と治療が直線的であるとすれば、精神疾患の診断と治療は円環的であると言う事。

 精神医学の奥深さを堪能中。

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by ykenko1 | 2010-07-14 22:57 | 心理学・精神医学 | Comments(0)

最近読んでいる精神科関連の本

今後、統合失調症の方とも臨床の現場で接することになる関係で精神科関連の本を読んでいる(これまでは認知症の方々ばかりだった)。先輩の勧めもあって中井久夫先生の本や笠原嘉(よみし)先生の本を読ませて頂いている。中井先生の『最終講義』(みすず書房)や笠原先生の『精神病』(岩波新書)はわかりやすくて良い本だ。特に笠原先生の『精神病』は一般向けに書かれているからだろうが、非常にわかりやすい。すっと頭と心に入ってくる。直接、話を聞いているような感覚。本を読んでいてこのような感覚を受けたのは初めてと言って良い程だ。

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by ykenko1 | 2009-12-20 08:02 | 心理学・精神医学 | Comments(0)

情報と感情

もっと差異に敏感になれば、新しい情報を得る事ができるかも知れない。そして、それに伴って新しい感情が生じるかも知れない。
by ykenko1 | 2009-03-12 21:18 | 心理学・精神医学 | Comments(0)

コミュニケーションについて

最近、コミュニケーションについて感じたこと。

ひとつはコミュニケーションとリズムについて。相手と良くコミュニケーションするためには相手と自分のリズムをよく知って、その妥協点を探すことが必要だと言うこと。

もうひとつはコミュニケーションと関係性について。『人間コミュニケーションの語用論』の中に「全てのコミュニケーションは内容と関係の側面を持ち、後者は前者を分類するのでメタ・コミュニケーションである」と書いてある。つまりコミュニケーションはただ単にある情報を伝達することではなくて、その基盤として相手と自分の関係性がある。その関係性によって伝えようとする情報の内容も制限され、拘束される。

この事を最近、実感したのは、皆の前であれも話そう、これも話そうと頭の中では考えていたのだが、実際に皆の前に出てみるとそういう雰囲気ではなくて、ほとんど話すことができなかったのだ。それは普段からのお互いの関係性のゆえだったのだと、後から振り返って考えた。

先程の『語用論』の中に書いてあることで、その他で興味深かったのは「コミュニケーションには情報を伝達すると同時に行動を押し付ける」側面があるという部分。別の言い方としては「コミュニケーションには“報告”と“命令”の側面がある」ということ。我々はコミュニケーションによってただ単に情報を交換し合っているだけではなく、お互いの行動を拘束し合っているということだ。

『語用論』は名著だと思う。
by ykenko1 | 2008-11-24 23:12 | 心理学・精神医学 | Comments(0)

認知行動療法

認知行動療法とは「感情→思考→行動」の順番でネガティブなサイクルになっているものを、「思考→感情→行動」の順番にポジティブなサイクルを作っていくもの。思考は感情に影響を及ぼし、感情は思考に影響を及ぼすからだ。


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by ykenko1 | 2008-10-18 22:33 | 心理学・精神医学 | Comments(3)

カウンセリングとフィードバックサイクル3

人生の転換期に起きるできごとを、新しい秩序を生み出し全体性を回復するためのプロセスとゆらぎとしてとらえること。

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by ykenko1 | 2008-09-25 20:28 | 心理学・精神医学 | Comments(0)

カウンセリングとフィードバックサイクル2

物事が複雑だからそれを複雑なものとして受け止めているのか、それとも複雑に考えているから物事が複雑になっているのか分からない事がある。そういう時にはあえて単純に考える事で悪循環のサイクルから抜け出し、物事が実際に単純になって行く。


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by ykenko1 | 2008-09-24 05:43 | 心理学・精神医学 | Comments(0)

カウンセリングとフィードバックサイクル

カウンセリングの話。

人間は生きる上で常に個人的に「Plan→Do→See」のフィードバックサイクルを描きながら生活している。Seeのところが評価の部分なのだけれど、自分のやったことに対する評価もあれば、自分自身の性格や傾向性に関する自己評価もある。自分自身の姿が自分の理想とする姿になっていない場合に落ち込んだりすることがある訳だけれど、そうするとフィードバックサイクルは不安定な軌道を描くようになり、発展的でない状況が継続されることになる。理想的でなかったとしても自分自身のありのままの姿を受け入れて、このままの自分でやって行くことを決意する時に、何も状況が変わらなかったとしてもフィードバックサイクルは安定的な軌道を描くようになり、状況が好転して行く。


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by ykenko1 | 2008-09-21 06:03 | 心理学・精神医学 | Comments(0)

心理臨床学会;茂木氏の講演など

9/26から東京で心理臨床学会に参加してきた。いろいろと勉強になったのだけれど、9/28に茂木健一郎氏の特別講演があった。私にとっては茂木氏は心脳問題に興味を持つきっかけを与えてくれた特別な人だ。題名は『人間の脳と意識、無意識』であったが、あまり意識、無意識と言った感じの話にはならなかった(が、面白かった)。

彼が強調していたことは、脳科学は人間存在の一部分を見るものに過ぎず、一方臨床心理は人間全体を見る観点を持っている。本当の意味で人間を理解するためには両方必要だということ。私も多いに賛成。

講演の中で茂木氏はご自身の人生の中で様々な臨床心理との関わりがあったことをお話しされていた。大学時代にロジャーズの本を愛読し、エンカウンターグループに参加したこと。故河合隼雄氏との対談など。

中でも印象に残ったのは河合氏のエピソード。河合氏は臨床心理士として多くの方々の話を聞き、その方々の人生と秘密を引き受けてこられた訳だが、「自分は人の何倍も人生を生きてきた」と語られていたそうだ。ある時、シェークスピアの「ロミオとジュリエット」をご覧になられて大変感動され、それを演じた役者達の楽屋まで行かれたという。(ところでロミオとジュリエットは14歳という設定だそうだけれど、皆さん知ってましたか?)そして話をしている最中にご自分が関わった14歳頃のクライアントで自殺をした方のことを思い出して、号泣してしまったという。胸に迫ってくるエピソードだった。私も昔は河合隼雄氏の本はよく読んで、お世話になったのだ。

それから今回の心理臨床学会を通して感じた大切な事は、先程の茂木さんのお話にもつながるのだけれど、脳科学の観点から精神現象のすべてを説明しようとすることの限界である。例えば症例検討の中で境界性人格障害の方の行動についてのディスカッションがあったのだけれど、ひとつの行動の中にアンビヴァレントな様々な意味が含まれていたりする。そういうものをすべて脳の観点から説明しようとしても無理があるように感じる。例えてみれば精神現象と脳神経の現象の関係は、3次元の実体と2次元平面に投射されたその影のようなものであるということ。そこに厳密に対応関係はあるのだけれど、かなりの情報が抜け落ちてしまっているということだ。(だからと言って脳科学が必要ないなどということでは全くなく、その将来に大きな期待を寄せているちょっとアンビヴァレントな私です。)
by ykenko1 | 2007-10-05 07:18 | 心理学・精神医学 | Comments(8)

『夜と霧』は、やはり名著だった!

ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』については昔から知っていたけれども、ようやく最近読んで、やはり名著だった!これを読むきっかけになったのは今年の大阪での心理臨床学会でのある出会いなのだけれど、読んで良かった。精神科医であるフランクルがユダヤ人としてアウシュビッツの収容所に入れられた時の体験を心理学的な観点から考察し、更には人生の意味について考えを深めて行く。テーマを一言で言えば「究極の状況の中で如何に人間は希望を持ち、人間性を保ち続けることができるか?」と言う事。すぐに読めるし、読んで損はないことを保証する。五つ星。
by ykenko1 | 2006-12-05 17:35 | 心理学・精神医学 | Comments(0)