カテゴリ:情報論( 18 )

情報と法則

全ての存在は法則で動くか、情報で動くか、のどちらかだ。法則で動くものはその振る舞いの予測は容易だが、情報で動くものは振る舞いの予測は困難で、見通しが立ちにくい。
by ykenko1 | 2016-10-12 21:23 | 情報論 | Comments(0)

情報の歴史;白い本と黒い本

2013年の初頭に出版された情報の歴史に関する二冊(本の装丁が白と黒で対照的になっている)。

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『インフォメーション情報技術の人類史』はジェイムズ・グリッグによって書かれた。グリッグは『カオスー新しい科学をつくる』の著者として有名。トーキングドラムの話から始まって、文字の発明、印刷の発明、辞書の話、バベッジの階差機械、モールス信号、シャノンやチューリングの話、ランダムネス、情報は物理的、遺伝子、ミーム、インターネット、など。以前、私のブログで紹介した『量子が変える情報の宇宙』が理系版の情報の話だとすれば、こちらは文系版の情報の話。様々な歴史上のディテールが詰まっている。私はバベッジとエイダ嬢の話やベル研究所におけるシャノンとチューリングの会話などのエピソードが気に入った。強調されているのは情報理論のシャノンについての話。シャノンの短い結婚生活の話も書かれているが、シャノンさんにはお気の毒だが奥さんの立場に立てばさもありなんと言う気がした。

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『チューリングの大聖堂』はジョージ・ダイソン著。ジョージ・ダイソンは有名な物理学者フリーマン・ダイソンの息子。万能型の天才フォン・ノイマンを中心として、いかにしてチューリング・マシンのアイデアを現在最も普及しているプログラム内蔵型コンピューターと言う形で現実化していったか、と言う話。プリンストンの高等研究所を中心として多くの優秀な人材が集まり、フォン・ノイマンの指揮によって数年間と言う短期間で作り上げられた。コンピューターの開発は水爆の開発と対をなすものであった。現代における最も破壊的な道具と最も生産的な道具は同時に生み出されたと言う歴史的な皮肉。本書を通して、以前よりもコンピューターの仕組みがイメージできた。そのアイデアのコアはランダムアクセスメモリであった。(フォン・ノイマンは元々純粋数学に関心があったが、ゲーデルの不完全性定理を知ることによって純粋数学の限界を悟り、純粋数学よりも応用数学に関心が移行し、それが彼をコンピューターの開発に向かわせたのであった。)

何故、このように同時期に情報関連の歴史の本が出版されたかを考えると、情報やコンピューターが我々の社会に革命をもたらし、定着してきた今、その源流を振り返る時期と言うことなのだろう。
by ykenko1 | 2015-06-27 22:21 | 情報論 | Comments(0)

感覚入力と認識;アナログからデジタルへの変換過程

  ドレツキによれば、感覚入力を一般化したり、カテゴリー分類したり、認識したりする際は、データのアナログからデジタルへの変換がある。
  ここでのアナログとデジタルの定義は通常の使い方と違う。デジタル記号はある特定の特徴に関する情報(ある事物が◯◯である、など)で、それ以外の情報は捨て去られたもので、アナログ記号はデータの全ての情報の表現(ある事物が◯◯である、などに付随する情報をふくむ)と考える。
  事物の分類の際には、具体的な個物のある特定の特徴についての共通性から分類がなされるのであり、それ以外の情報については無視される。そう言う意味での抽象化なしには事物の分類はできない。何故なら具体的な数多くの特徴の一致は、極端に言えばそれ自身以外に存在しないからである。
  そういう意味で、様々な情報が詰め込まれたアナログ情報としての感覚情報は、ある特定の観点で切り取られたデジタル情報とされて、初めて分類したり、一般化されたり、認識されたりする。

ドレツキ『Knowledge and the flow of information』から
by ykenko1 | 2015-04-25 18:54 | 情報論 | Comments(0)

Dretskeの“Knowledge and the flow of information”

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情報の問題について研究する人は、当然シャノンの『通信の数学的理論』を勉強することから始めるのだろうけれど、情報の意味について厳密に考えたい人であれば、脳科学者やコンピューター科学者などであっても本書を読むべきだと思う。

初版は1981年、再販は1999年。既に古典と言っても良いかも知れない。(Dretskeはドレツキと読むらしい。)

<私が学んだこと>

情報の3つの側面
1.量的側面; 幾つかの可能性の中から選択する際の計算
2.特異性の側面; 実際に選択されたものを指し示す内容
3.受け取る側の知識に依存する側面(解釈のプロセス)


「美は見るものの目の中にあり、情報は受け取るものの頭の中にある」

「情報と意味は異なるものである。」

「知覚はアナログからデジタルへの変換である。」
by ykenko1 | 2014-12-30 10:47 | 情報論 | Comments(0)

Keith Devlinの「Logic and information」

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Keith Devlinの「Logic and information」を読んでいる。
これは情報、または情報の流れを数学的に定式化する試みである。
これまで論理学と言うと、古典的にはアリストテレス論理学があり、三段論法が有名だ。つまり、「ソクラテスは人間である、人間は皆死ぬ、故にアリストテレスは死ぬ」と言うような論法である。
その後、ブール演算のように真偽を決定できる命題に基づいた論理を数学的な演算として捉える論理学(命題論理)が発達した。
Devlinがやろうとしているのは、命題に基づいたロジックではなく、情報に基づいたロジックを数学的に定式化することである。(読んでいる途中なので、述語論理との関係はまだよく分からない。)
ロジック(論理学)は思考や推論の法則である。
「SならばSダッシュ」
Sのところに命題ではなく、情報が入る。例えば、人間(エージェント)が目で見て認識した情報や耳で聞いた言葉など。
infonは情報の断片
situationは世界の中の事象

今のところ、この辺りまで読んだ。

(20140902追記)
要するに現実の世界の情報の流れは、いきなり命題や文章ではなく、まず世界の事象とそれに対応して認識した内容があって、そこから命題や文章が組み立てられる訳で、ロジックが真の意味での思考や推論の法則を探求するものであるとすれば、そのような現実の情報の流れを数学的に定式化する必要があると言う事だ。

現実世界におけるロジック(思考・推論のプロセス)の例
1.ジョンはあるレストランに入った。
2.彼はウェイトレスの手が汚れているのを見た。
3.そのためジョンはすぐさまその店を出た。
by ykenko1 | 2014-08-31 18:26 | 情報論 | Comments(0)

“Quantum computation and quantum information”

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Nielsen and Chuangの“Quantum computation and quantum information”は量子コンピューターの定番の教科書らしい。皆さんは、量子コンピューターについてはご存知だろうか?要するに量子力学的な作用、素粒子の相互作用そのものを利用して計算し、情報をやり取りするコンピューターである。

私は量子コンピューターは変わり者の研究者がやっている特殊な研究だとばかり考えていたがそうではないらしい。そこには現代科学と技術の必然的な課題としての研究があるようだ。そこには以下のような3つの目標がある。

1.最速のコンピューターの処理速度の追求
2.量子力学的現象のシミュレーション
3.量子暗号

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by ykenko1 | 2014-07-25 04:15 | 情報論 | Comments(0)

情報と意味

情報の意味とは、パターンの入力によってシステムの内部において、あるいはシステムに関係する外部において選択される領域のことである。
by ykenko1 | 2014-05-31 10:19 | 情報論 | Comments(0)

PSRの定式化のための3つの方向性

PSRの定式化のためには自然現象を捉え方を以下の3つの方向性で整理しなければならない。

1.計算論と結びつけること
2.集合論と結びつけること
3.デジタルな解析に結びつけること

現代数学が論理学、集合論、自然数論などの数学基礎論や抽象空間論に向かったのと同様の方向に自然科学も向かわなければならないのだろう。
by ykenko1 | 2014-04-12 11:12 | 情報論 | Comments(0)

認識論と存在論から見た情報とパターン

認識論的に見るとパターンは情報であり、存在論的に見ると情報はパターンである。
by ykenko1 | 2014-04-09 00:10 | 情報論 | Comments(0)

情報とパターン

情報とは特異性(意味)を伝えるパターンである。

あるシステムが情報を認識するとは、パターン特異的な反応をすることである。
by ykenko1 | 2014-03-21 13:27 | 情報論 | Comments(0)