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デビッド・チャーマーズのインタビュー

David Chalmer's Interview with John Hogan

心の哲学の分野で有名なデビッド・チャーマーズのインタビュー。インタビューアはサイエンスライターのジョン・ホーガン。チャーマーズが彼の著書、『意識する心』で言いたかったすべての中心的内容が語られている。とても分かりやすい。分かりやすすぎる!普通、哲学者は独特のレトリックを振り回して周りはついて行けない事が多いが、チャーマーズは全く難しい言葉を使わずに難しいテーマについて語っている。元々、数学者だったことも回りくどい言い方をしない理由なのだろうけれど。映画『マトリックス』の哲学的意義についての話し合いも楽しい。1時間6分。
by ykenko1 | 2007-06-01 22:33 | 心の哲学 | Comments(2)

脳は感情装置

脳は情報処理装置であるだけではなく感情装置でもある。
by ykenko1 | 2007-05-28 07:03 | 脳科学 | Comments(2)

Gregg Rosenberg "A place for consciousness" 2

Gregg Rosenberg の"A place for consciousness"の中からの話題、第二弾。

Rosenbergは「意識の境界問題」という問題提起をしている。自分の意識の所属しているのはこの世界の中の意識的経験の一部分であり、他の意識的経験は自分には所属していない。つまり意識現象にはある種の境界があり、それぞれに個別化されている。物質世界のミクロとマクロの中間領域でなぜこのような現象が起きるのかを説明する必要がある。意識の境界に関しては様々なレベルを設定することが可能だ。細胞のレベル、細胞から構成された器官のレベル、いくつかの器官から構成されたシステムのレベル(例えば生殖系)、ひとつの有機体のレベル、有機体の社会のレベル、生態系のレベル、と言うように。素粒子レベルの物理的な相互作用の束からどのように意識の境界が設定されるのかは物理的な法則の中で必ずしも明らかではない。
by ykenko1 | 2007-02-20 05:52 | 心の哲学 | Comments(0)

柔軟な脳のシステム

男の子が砂場で遊んでいる。2〜3歳ぐらいだろうか。その子供はまだ砂場で遊び続けたがっているが、親は辺りも暗くなってきたので「お家に帰ろう」と言う。しかし子供は言う事を聞かずに泣き出す。親は知恵を使い「お家に帰ってアイスクリーム食べよう!」と言うと、子供は「アイス?」と言って急に泣き止み、自分で砂をはらって「アイス!」「アイス!」と言いながら家に向かって走り出す。

この時、この男の子の脳の中では何が起こっているのだろうか?「砂場で遊び続ける」という目標を中心として軌道(アトラクタ)を描いていたシステムが、「アイスクリームを食べる」という新しい目標を中心としてまったく新しく編成され、別の軌道(アトラクタ)を描くようになったのだ。そこにはおそらく間違いなく腹側被蓋野から側坐核に至るドパミン系ニューロンの影響があるのだろうけれど、このような柔軟でありながらも秩序正しいシステムが脳の中にいかにして実現しているのか?またこのような巧妙なシステムが生物の歴史の中でいかにして発生してきたのか?
by ykenko1 | 2007-02-16 23:21 | 脳科学 | Comments(0)

Gregg Rosenberg "A place for consciousness"

David Chalmersが彼のブログで勧めていたのでGregg Rosenberg "A place for consciousness"を読んでいる。心の哲学の分野の本。Rosenbergによれば意識の問題を解明するには因果律の問題を考え直さなければならない、と言う。彼の立場はリベラルな自然主義(Liberal Naturalism)と自称しているが、Chalmersに似てある種の二元論で、自然界の根底には単なる物質を越えた側面があるとしている。彼はLiberal NaturalistとしてDavid Chalmers, Thomas Nagel, Wilfrid Sellars, Abner Shimony, Grover Maxwell, Michael Lockwood, Alfred North Whitehead, David Ray Griffin, Bertrand Russellらを挙げている。私自身もLiberal Naturalismに近い考えを持っている。
by ykenko1 | 2007-02-12 07:10 | 心の哲学 | Comments(0)

自分の職場でsynchronous oscillationに関する研究ができるかもしれない。

自分の職場でsynchronous oscillationに関する痴呆症患者を対象にした臨床研究ができるかもしれない状況になってきた。うまくいけばとても面白いし、直接的に患者さんの役に立つことになりそうだ。
by ykenko1 | 2007-02-03 23:29 | 脳科学 | Comments(2)

ADにおける社会的ネットワークと認知機能

“The effect of social networks on the relation between Alzheimer's disease pathology and level of cognitive function in old people: a longitudinal cohort study”
Bennett, DA., Schneider, JA., et al
Lancet Neurol 2006;5:406-412

縦断的なコホート研究で89人の痴呆を伴わない高齢者を死亡までフォローアップし、その脳の病理変化と生前の認知機能と社会的ネットワークの程度との関係を調べた。結論としては社会的ネットワークが豊富であるほど、同じアルツハイマー病性の病理変化があっても認知機能は保たれていた。特に意味記憶とワーキングメモリにその効果が強く認められた。辺縁系・連合野・皮質下核を含む社会的認知に関与するような領域の活用が病理変化に対する代償機能をもたらすのではないかと考察している。

しっかりした研究デザイン。これが本当だとすれば大変面白い。
by ykenko1 | 2007-01-26 00:32 | 認知症関連 | Comments(0)

情報空間と意味のクラスター

認知心理学や神経心理学の分野では意味記憶と言うと視覚・聴覚・触覚等の様々なモダリティからの入力による記憶や経験のクラスターのようなものと考えられている。意味を情報空間の中に浮かぶクラスターとして考えてはどうだろうか?情報はその意味が情報空間の座標系の中で占めている位置を指し示すに過ぎない。情報はアドレスであり、意味がそのコンテント。そんな風に考えることで整理されてくるのでは。もちろん意味には過去の経験から付与される情動的なコンテントも含む。

関連記事;がんばれ!日本人研究者(9);松本元パート2
by ykenko1 | 2007-01-25 23:42 | 認識論 | Comments(2)

脳のholisticなメカニズムとsmall world network

わるねこさんの後追いでsmall world networkと脳のholisticなメカニズムについて考えて見た。おそらくわるねこさんがその内、詳細なレビューをしてくれることと思うが、自分として理解したことをまとめて置こう。

small world networkは規則的なリンクにランダムリンクを少数付け加えることにより、クラスター指数が高いと同時に隔たり次数の低い構造を持つものを言う。(例えば60億の人類の中でランダムに2人を選ぶと6人の知人を介して繋がっている。よく世間は狭いと言うが、その現象のこと。)
ワッツとストロガッツが数学的に証明。(Nature 1998;393:440-442)
俳優のネットワーク、電力網、線虫の神経ネットワークもスモールワールドになっている。
ホタルの同期発光、神経細胞の同期発火も同様のメカニズムによって説明できる。すなわち、近傍の数匹のホタル(または神経細胞)との関係で自己のあり方を調整することによりシステム全体と同期することが可能になる。

Edelman,Tononiの“A Universe of Consciousness”の中ではneural networkが適度なクラスター性とクラスター間のリンクを持つことによって、システム全体が相互に取りうる表現可能性(complexity)が高められていると主張しているが、これは正しくsmall world network構造のことだ。神経細胞は個々の細胞と全体構造の間にクラスター性を持つことによって、より多くの機能を遂行可能なシステムとなった。

ローカリティを通じてこそユニバーサリティに通ずることができるのだ、と思った。

ネットワーク科学でのキーコンセプト
「規則性とランダム性」「クラスターとクラスター同士の連結」「ハブとリンク」


関連記事;脳のholisticなメカニズム
by ykenko1 | 2007-01-13 11:25 | 脳科学 | Comments(2)

脳のholisticなメカニズム

わるねこさん経由で教えてもらった情報でEdelman,Tononiの“A universe of consciousness”を読んでいる途中。Basarの論文(synchornouls oscillationとmemoryの話)も一つ読んだ。脳のholisticなメカニズムについて、いつか記事を書こうと思う。

“A universe〜”は結構、エキサイティングだ。
by ykenko1 | 2006-11-15 17:29 | 脳科学 | Comments(5)