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情報と法則

全ての存在は法則で動くか、情報で動くか、のどちらかだ。法則で動くものはその振る舞いの予測は容易だが、情報で動くものは振る舞いの予測は困難で、見通しが立ちにくい。
by ykenko1 | 2016-10-12 21:23 | 情報論 | Comments(0)

『情報と宇宙(仮)』論文執筆のこと

私の本職とは全く関係ないのだが、現在『情報と宇宙(仮)』と言う論文を執筆している。宇宙の中における情報概念の位置付けと言った内容である。

ブログでは直接その論文の内容は書けないけれども、読んだ本の書評や論文周辺のこと、日々のことなどを書いていきたい。

出版することも考えているのだけれど、うまく行くかどうか全く分からない。

そんな感じです。
by ykenko1 | 2013-08-08 22:03 | 情報論 | Comments(0)

iPad;『マーカス・チャウンの太陽系』の衝撃

 iPadで『マーカス・チャウンの太陽系』をダウンロードしていじってみて衝撃的体験をした。
 内容は太陽系についての科学的な知識を伝える一種の教科書的なものなのだけれど、そのインタラクティブ性によりとても興味深く、高度な内容が一瞬にして心に定着するのだ。15分ぐらいの間に今まで専門外にてよく知らなかった短周期彗星、長周期彗星、カイパーベルト、オールトの雲の話、なぜ冥王星が惑星から準惑星に降格したか、岩石の惑星とガス惑星、などの内容が本当によく理解できた。腑に落ちた、と言うか。おそらく今後もこの知識は簡単には忘れないと思う。
 この電子書籍がよくできている点は、網羅的ではなくて興味深いストーリーによって全体を貫いている点だ。そのため様々な知識が自然と吸収できる。
 ヴィジュアルな本も分かり易いが、インタラクティブな電子書籍は分かり易い上に操作そのものが面白いため、入り込み易い。インタラクティブであると言うことは、ある対象に対してこちらが操作を加えた時にどのような振る舞いをするかを計算して返してくるということ。空間の3次元のみならず、時間(運動)の要素も含めた対象の4次元の振る舞いが表現されているということ。自分の興味の内容に導かれて行きつ戻りつしながら、より対象の様々な部分や奥深くまで入り込んでいけるということ。
 この書籍の中でのインタラクティブの代表例は太陽系儀だ。すなわち水星がこれぐらいのところを回っている時に、金星はこれぐらいのところをこれぐらいの速さで動いていて、地球は…、と言った太陽系の星々の動きをシュミレーションしているもの。昔は銅製の太陽系儀があって、それによってそれぞれの惑星の動きをプレゼンテーションしていた。
 
 今後、教科書はこういうものが多くなるのだろう。そうすると子供達は抽象的な数学や高度な知識もこれまでの何倍も速いスピードで吸収していくことになるのだろう。恐ろしいような素晴らしいような未来を垣間見た気がした。
by ykenko1 | 2012-03-03 18:38 | その他 | Comments(2)

デビッド・チャーマーズのインタビュー

David Chalmer's Interview with John Hogan

心の哲学の分野で有名なデビッド・チャーマーズのインタビュー。インタビューアはサイエンスライターのジョン・ホーガン。チャーマーズが彼の著書、『意識する心』で言いたかったすべての中心的内容が語られている。とても分かりやすい。分かりやすすぎる!普通、哲学者は独特のレトリックを振り回して周りはついて行けない事が多いが、チャーマーズは全く難しい言葉を使わずに難しいテーマについて語っている。元々、数学者だったことも回りくどい言い方をしない理由なのだろうけれど。映画『マトリックス』の哲学的意義についての話し合いも楽しい。1時間6分。
by ykenko1 | 2007-06-01 22:33 | 心の哲学 | Comments(2)

独り言

サイエンスライターの竹内薫氏によれば、量子力学の隠れた変数についてはアスペの実験によって否定されたかに見えたが、D.Bohmの量子ポテンシャルの理論はそれをうまくすり抜けているらしい。そっかー。そうなんだ。
by ykenko1 | 2007-03-21 07:33 | 物理学 | Comments(0)

自然科学と論理学

論理学の基本は「AはAである(同一律)」、「Aは非Aではない(排他律)」、「AはBか非Bのいずれかである(排中律)」の三つである。しかし量子力学の世界は「AはAでありかつ非Aである」とか「AがAである確率は40%である」としか言えない世界である。そういう意味では21世紀においては論理学を書き換えないといけない。(確率的な、ストカスティックな論理学)

同様に複雑系の世界では「1+1=2」ではなく「1+1=3」とか「1+1=4」となる。これもまた論理学と数学の書き換えを要求する。(循環論的、非線形的、サーキュラーな論理学)

つまりは新たなる現実を前にして我々の思考方式が書き換えられていかないといけないのだが、それについていけていないのが現状である。もっと正確に言えばある少数の人々の思考方式は書き換えられているのだが、私自身も含む多くの者たちの思考方式は旧式のままだということ。
by ykenko1 | 2007-03-10 08:37 | 人生、哲学 | Comments(0)

脳のholisticなメカニズムとsmall world network

わるねこさんの後追いでsmall world networkと脳のholisticなメカニズムについて考えて見た。おそらくわるねこさんがその内、詳細なレビューをしてくれることと思うが、自分として理解したことをまとめて置こう。

small world networkは規則的なリンクにランダムリンクを少数付け加えることにより、クラスター指数が高いと同時に隔たり次数の低い構造を持つものを言う。(例えば60億の人類の中でランダムに2人を選ぶと6人の知人を介して繋がっている。よく世間は狭いと言うが、その現象のこと。)
ワッツとストロガッツが数学的に証明。(Nature 1998;393:440-442)
俳優のネットワーク、電力網、線虫の神経ネットワークもスモールワールドになっている。
ホタルの同期発光、神経細胞の同期発火も同様のメカニズムによって説明できる。すなわち、近傍の数匹のホタル(または神経細胞)との関係で自己のあり方を調整することによりシステム全体と同期することが可能になる。

Edelman,Tononiの“A Universe of Consciousness”の中ではneural networkが適度なクラスター性とクラスター間のリンクを持つことによって、システム全体が相互に取りうる表現可能性(complexity)が高められていると主張しているが、これは正しくsmall world network構造のことだ。神経細胞は個々の細胞と全体構造の間にクラスター性を持つことによって、より多くの機能を遂行可能なシステムとなった。

ローカリティを通じてこそユニバーサリティに通ずることができるのだ、と思った。

ネットワーク科学でのキーコンセプト
「規則性とランダム性」「クラスターとクラスター同士の連結」「ハブとリンク」


関連記事;脳のholisticなメカニズム
by ykenko1 | 2007-01-13 11:25 | 脳科学 | Comments(2)

生物と情報

神経系や免疫系のように生物には特定の情報(差異)を自らの内にあるパターンとして固定化し、それを利用して、以降に同様な刺激に出会った場合に強い反応を示すという仕組みが備わっている。生物は情報に敏感なインテリジェントシステムである。
by ykenko1 | 2007-01-09 00:23 | 生物学 | Comments(0)

The theory of everything (万物理論)

“The theory of everything”, R.B.Laughlin and David Pines, PNAS 2000.97.28-31

ノーベル賞を受賞したロバート・ラフリンが万物理論についてのコメントを書いている。元々はジョン・ホーガンが書いた『科学の終焉』という本に刺激を受けて書いたもののようだ。ホーガンが書いたのは、量子力学や相対性理論のような宇宙の究極的な法則が知られた今に至っては今後は新しい法則が出ることは期待できない。科学の終焉の時を迎えている、と言った内容のようで、それに対してラフリンは異議を唱える。

科学の世界では還元主義の方法論が主流を占めて来た。還元主義は複雑な高次の現象を単純で低次の現象に分解して理解しようとするもので、元々はギリシア哲学に出発点を置く。確かに還元主義は大いなる成功を収めてきて、量子力学はその究極の形であるが、量子の世界の法則を知ってみると、その法則だけでより高次の現象を説明することができないことが明らかになって来た。この法則だけでは惑星の土星についてや核融合や太陽や放射性同位元素の崩壊についてなどを説明することはできない。なぜなら重力や核内の相互作用等の情報が欠けているからだ。量子の世界においてもシュレディンガーの波動方程式を用いて予測することができるのはせいぜい10個程度の量子の現象しか説明できない。これは実践論的な問題のようで、1個の量子について波動方程式を計算するのに必要なコンピュータのメモリがNだとすると、k個の量子ではNのk乗のメモリが必要になる。そのためコンピュータで計算できるのはせいぜい10個程度だと言う。

現代は「科学の終焉」ではなく「還元主義の終焉」の時代を迎えているとラフリンは言う。P.W.アンダーソンの有名な言葉に「多は異なり(more is different)」という言葉があるが、低次の現象により高次の現象すべてを説明することはできない。そこにはまた違った要因が現れてくるからだ。そのためすべての現象を説明する「万物理論The theory of everything」は存在せず、「事物の諸理論The theories of things」が存在するだけである。高次の現象の解明のためには低次の現象から導き出された理論によるのではなく、あくまでも実験に基づくことが必要である。還元主義の科学は「複雑で適応的な物質の研究the study of complex adaptive matter」に変換されるべきである。

言われてみれば当たり前のことのようだが、これも究極の理論を知ったからこそこのように明言できるのだろう。(それから結局シュレディンガーの猫の問題も実験して確かめるしかないのだろう。ただ猫を殺してしまうようなことになれば可愛そうなのでゾウリムシ程度でどうだろうか?)
by ykenko1 | 2006-11-26 09:16 | 物理学 | Comments(0)

脳のholisticなメカニズム

わるねこさん経由で教えてもらった情報でEdelman,Tononiの“A universe of consciousness”を読んでいる途中。Basarの論文(synchornouls oscillationとmemoryの話)も一つ読んだ。脳のholisticなメカニズムについて、いつか記事を書こうと思う。

“A universe〜”は結構、エキサイティングだ。
by ykenko1 | 2006-11-15 17:29 | 脳科学 | Comments(5)